21.05.26 24.03.16 更新

KBOY氏「ITエンジニアキャリア論」とは?(前編)

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エンジニア系YouTuberのKBOY氏、来校!
在校生に熱く語った、独自の「ITエンジニアキャリア論」とは?(前編)

4月になり新入生が新たなメンバーに加わり、テックフォードアカデミーも大きくなってきました。

ただ、新入生の中には初心者の学生も多くいて

 

「本当にエンジニアになれるのかな…」
「どんなエンジニアを目指したらいいのかわからない」

 

という声をよく聞きので、少しでも不安が解消できてより希望を持ってもらいたいと思い

天才プログラマーKBOY(@Kboy_silvergym)氏をお呼びして

 

「ITエンジニアキャリア論」

 

と題して講演会を行っていただきました!
もちろん新しくできた名古屋校の学生もオンラインで参加です!

 


 

まずはKBOY氏の自己紹介からスタートです。

 

 

「友達か先輩くらいの感じで聞いてもらえればと思います。僕は今29歳でエンジニアを6年やって、法人化もしています。エンジニアがどれくらい儲かるのかといった話もしていきますので、みなさんの将来設計のヒントになれば幸いです。」

 

 

学生と年齢の近いエンジニアの方からリアルな話を聞けるのは学生にとっていい機会です。
自己紹介に続いて経歴をお話いただきました。

 

 

「札幌東高校卒で、早稲田大学創造理工学部総合機械工学科卒です。
大学時代はロボットやエネルギーがメインの学部だったので、プログラミングはしてないです。」

 

 

まず驚いたのは大学時代でプログラムやってないこと!
卒業後に始めて5~6年でエンジニアとして起業しているのは、漠然と起業したいなと思っていた学生にとっては刺激になります。

 

続いて卒業後の経歴です。

大学卒業後は3社で働いて、その後フリーランスになったとのこと。

 

 

「1社目は、プロトコーポレーションのに総合職でした。新しいスマホアプリを企画する部署に配属され、

企画に携わることになり、分からないなりに某フリマアプリを参考にしたりしてディレクションしていきました。

ディレクションしていく中でプログラマーの方と関わることが多かったんですけど、それを見てるうちに

 

『自分で実装できたらいいな』

『ディレクターなのに実装できないのはダサい』

 

と思って総合職なのにプログラミングを始めました。社内では「あいつなんかプログラミングやってるぞ」みたいな噂になってました(笑)

ここでの職種はエンジニアではなかったので「本格的にプログラミングをやろう」と思って転職を決めました。」

 

 

社会人として働きながら本格的な勉強をするのは大変そう…

仕事で疲れながらのプログラミングは好きじゃないとできないですね。

 

 

「2社目は、JX通信社という企業でニュースダイジェストというニュースアプリを作っていました。

ここからガチのエンジニア人生がスタートします。」

 

「3社目は、Graffity株式会社という企業。ここを選んだ理由としては起業に興味があったので、起業したての会社だったことと、「ARの時代が来るのでは?」と思ったからです。

ARが来ると思ったので、めっちゃ勉強したんですけど早すぎた感はありましたね(笑)

ほぼ初期メンバーで入ったものの、1年くらいでベンチャーの給料とかに我慢の限界がきてフリーランスになりました。」

 

 

やっぱり給料って大切!社会人として給料を求めるのは当然です。

でもそこからフリーランスって、もっと給料下がるかもしれないのにすごいですね。

続いてフリーランスになってからのお話をしていただきました。
フリーランスや起業に興味のある学生も多く、とても有意義な話でした。

 

 

「フリーランスになってから給料はいきなり上がり、月収100万くらいになりました。」

 

 

月収100万円…

いい響きです。誰しもが一度は目指してみたいと思ったことがあるのでは?

 

 

「YouTuberを始めたのは、全体的にテック系動画は堅い雰囲気のチャンネルが多かったので
『面白い』をもっと出したチャンネルがあっても良いんじゃないかと思ったからです。

現在は去年6月に会社を作り、エンジニア社長をやっています。
社員は僕一人なのですが、業務委託で10人くらいに手伝ってもらっています。」

 

そんなKBOY氏の現在の事業は大きく分けて以下の5つとのこと。

 

1.Youtube
「天才プログラマーKBOY」「凡才プログラマーKBOY」「KBOYのFlutter大学」の3つのチャンネルを運営

2.Flutterアプリ開発を学ぶオンラインコミュニティとしてのFlutter大学の運営。

3.Flutter Guild Japan

4.マッチングプラットフォーム「CodeBoy」の運営

5.サウナアプリの作成

 

Youtubeのチャンネル運営からプラットフォームの運営まで幅広く活躍されています。

 

続いて誰もが興味のある収入のお話です。

 

「エンジニアって言っても『◯◯エンジニア』みたいに色々種類があると思うんですけど、皆さんは、なにエンジニアになりたいですか?」

 

iOSエンジニア?
サーバーサイドエンジニア?
Androidエンジニア?
インフラエンジニア?

 

「他にも色々とあると思いますが、実はエンジニアの種類によって希少価値が変わるので単価(時給いくらか、一日いくらかという値段設定)が変わってきます。

では実際にITエンジニアの単価がどれくらいなのか、検証していきましょう。」

 

 

ここすごく大切なことです。初心者だとエンジニアとして一括にしてしまうのですが

実際は色々分かれていくんですよね。

 

その中でも興味のある学生の多いiOSエンジニアの詳細についてお話いただきました!

 

「実体験としては大体時給6,000円くらいじゃないかな?と。
人によってですけどiOSエンジニアはこの金額くらいはいけると思います。

全員ではないけど、ちゃんと自分の実力を高く見せられればこの金額はいけるというイメージです。

 

僕の場合フリーになってエンジニア歴4年で時給8,000円。

あと、すごい人だとエンジニア歴10年で時給14000円くらいの人もいます(笑)

この人はある分野の第一人者になっていて、日本で頼めるのはこの人しかいないみたいな立ち位置になっている人です。
こうなると言い値になってくるので、単価のレベルがこういう感じになってきます。」

 

 

「最近ではFlutterも出てきて情勢は変わってきていますが

それでもまだまだSwift(ios用の開発言語)自体の希少価値はあるのでこれぐらいの単価はいけると思います。」

 

 

iPhone用のアプリやサービス開発に興味のある学生も多いので

勇気づけられたと思います。

<単価が高い人の共通点>

「単価が高い人は、営業がうまいとかポジショニングがうまい、といったセルフブランディングの上手な人が多い印象です。」

 

 

「例えば僕だと仕事を受ける時に時給8,000円以上じゃないと受けないようにしています。
自分が時給8,000円っていうのは高いって分かってるんですけど…ここで営業のうまさが必要だと思ってます。」

 

4,000円で仕事を依頼されても自分は時給8,000円の働きができると相手に納得させられる能力。交渉のうまさ…みたいなものですね。

自分の価値を低くしないということが大切で、そういう意味では人が良すぎると単価は上がらないと思います。」

 

個の時代と言われる現代で、セルフブランディングはエンジニアでなくとも身につけたい能力ですね。

単価のお話に続いて、これからの展望についてもお話いただきました.

これから勉強を始める学生にとっては、指標になるようなお話ですね。

 

「現状稼げる分野としては、僕はまだiOSは生き残っていると思ってます。
iOSは年々アップデートされているので、毎年できないことが現れるんですよね。
それに対応するには結構勉強が必要で、先んじてそういうところに取り組むことで業界内で頼むならこの人!といったポジショニングも可能だと思います
これはAndroidも同様です。」

 

 

「DevOpsや機械学習は稼げると聞きます。
ちなみに『それあなたの感想ですよね?』と言われると、そうなんですけど…(笑)
データはあるけど、サンプルは少ないので参考までという感じです。」

 

 

「ちなみに僕のオススメは、Flutterです。
伸びしろでいうとVR・ARや機械学習の方が大きいのですが、モバイルもWebもFlutterで何でも作れる時代が来ているので超得意になると熱いと思っています。」

 

「もちろん伸びている分野もありますが、大変になっている分野もあります。」

 

「人気だけど稼ぐのが大変な分野は、Web制作です。

Web製作はノーコードに置き換わりつつあるので、Html,CSSができるだけだと価値が高くなくなってしまったという印象です。
Html,CSSができますというだけだとお金にならないので、Web製作はセンスがあったり、デザインができたりする人がノーコードでやればいいかなと思ってます。」

 

「あと流行しているRuby on Rails。
どこのプログラミングスクールにもこのコースがあると思うんですけど、流行の理由はプログラミングスクールが教えやすいからです。
これはRuby on Railsのアップデートが少ないので、スクール的には教材の使い回しがしやすいというリアルな事情があったりします。
これも単価4,000円くらいまでしか上げられないのではないかと思います。」

 

「あとはVR・ARはまだ稼げる分野じゃないと思います。
この分野で最近流行ったものはポケモンGoぐらいで、まだ自社ビジネスで成功した例が少ないです。
この成功例も『ARがすごい』というよりも『ポケモンGoが面白い』から流行ったという印象です。」

 

 

ここまで色々お話いただきましたが、まだ半分…

現役エンジニアの話は興味がつきませんね。

 

気になる続きは次回お伝えします!

 

【後編に続く】(6/13更新予定)

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