まず、プログラマーとはどのような仕事なのでしょうか? 仕事の魅力ややりがいについてKboyさんにお聞きしました。
プログラマーってどんな仕事?
スマホのアプリや家電など、あらゆる機械を動かすには、そのためのシステムを作らなければなりません。この時、プログラムの仕様書や設計書を基に、コンピューターを動かすために必要なプログラムを実際に作成するのがプログラマーの仕事です。
プログラミング(=プログラムの作成)とは、『このボタンを押したら、テレビの電源を入れる』というように、コンピューターに対する命令文を書いていく作業のことです。この時、機械が認識できる言葉で命令する必要がありますが、そのための言語をプログラミング言語と言います。このプログラミング言語を使って書いた文章のようなものを『コード』と言いますが、コンピューターが正確に理解できるように、プログラマーはわかりやすいコードをミスなく書いていくことが求められます。
「私自身も、ニュースアプリ、フリマアプリなど、さまざまなシステムのプログラミングを手がけ、3年前にフリーランスになった後も、さまざまなアプリを開発してきました」(Kboyさん・以下同)
プログラマーとシステムエンジニアの違いは?
前述したシステムエンジニアという職種とプログラマーという職種は、似ているようで違いがあります。どこが違うのでしょうか?
「それは担当する仕事の範囲です。システムエンジニアは、クライアントと面談してその要望を聞き取り、仕様書というプログラマーへの指示書を作って、システムの品質チェックを行います。プログラマーは、この仕様書に基づいて、実際のプログラミングをしていきます。つまり、1つのシステムを作る時に、最初から最後まで携わるのがシステムエンジニアで、プログラミングの部分を担当するのがプログラマーです。
ただし、実際には両者の仕事の範囲はもう少しフレキシブルです。プログラマーがシステムエンジニアの仕事の一部に関わることもあれば、システムエンジニアがプログラミングをすることもあります」
プログラマーの魅力・やりがいって?
技術職は一人前になるまで何年もかかるようなイメージがありますが、プログラマーもそうなのでしょうか?
「プログラマーの大きな魅力は、短い修行期間で一人前になれることです。スマホの簡単なアプリなら、1年も現場で経験を積めば、1人で作れるようになります。2~3年経験を積んだら、もうプログラマーとしては『中堅』です。というのも、プログラミングの世界は、新しい技術や新しいプログラミング言語がどんどん出てくるので、常に勉強が必要になります。だから、勉強さえ怠らなければ、10年前にプログラマーになった人も、2年前にプログラマーになった人も、『新しい技術』という同じ土俵に立った時には同列なんです。努力すれば、割と簡単にベテランに追いつき、追い越すことができるため、若いうちに高収入を得ることも可能になります。実際、25歳で年収1000万円という人も珍しくありません」
プログラマーという仕事のやりがいとしてもう1つ、自分が手がけたシステムが、世の中のさまざまな人に活用されることが挙げられます。
「一つのシステムを、何人ものプログラマーで作る場合と、1人で作る場合があります。どちらの場合も、自分が生み出したものを多くの人が喜んで使ってくれる、社会の役に立っているというのは、技術者にとって大きな喜びです。
特に、1人ですべてのプログラムを手がけた場合、自分という小さな存在が、社会の多くの人にアプローチし、影響を与えることができた、という感動があります。このあたりはYouTuberという職業とも共通点があるかもしれませんね。『自分の力で社会を変えられる可能性がある』なんて、とても夢のある仕事だと思いませんか? もちろん、IT業界も成熟期を迎え、すでにメルカリやLINEのような先行した巨大サービスがありますから、以前のように『若い時に独創的なシステムを作って大ヒット』みたいなことは少ないかもしれません。でも、まだまだニッチな領域はたくさん残っているので、アイデアさえあれば夢を実現する可能性は少なくないと僕は思っています」
プログラマーになるメリットとは?
プログラマーという職種のメリットとして、Kboyさんは次のようなことを挙げます。
「場所にとらわれずに仕事ができるのがプログラマーの魅力です。パソコンさえあれば、地方でも海外でも働けます」
プログラマーは在宅でもできる仕事なので、IT企業などでは、比較的自由に時間や場所をセッティングして仕事をすることができます。また、プログラマーの使うプログラミング言語は世界共通なので、海外で働く、もしくは外国の企業に採用されて日本で働く、という選択肢も生まれます。
会社に属するだけでなく、フリーランスのプログラマーとして働くことも可能です。フリーランスなら『週に3日、5時間だけ』といったように、自分の好きなペースで働くことができるので、仕事と子育てを両立したい女性にもぴったりです。しっかりしたスキルさえあれば、フリーになってもまず仕事には困りません。
「プログラマーはIT系の職種のなかでも最もコアな部分を担うので、自分ひとりでスマホのアプリなどが作れるのはもちろん、プラスアルファの能力があれば、どんどん仕事の幅が広がります。営業力があって、ウェブデザインの知識もあって、マーケティングも勉強しているプログラマーがいたら最強です!いくらでも仕事の依頼が来るのではないでしょうか」